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読書メモ: 『世界の会計学者 17人の学説入門』

 

世界の会計学者―17人の学説入門

世界の会計学者―17人の学説入門

 

 

 

会計は経済事象を客観的に描写し、その結果を伝達するのではなく、会計独自の価値判断のもとで社会的コンフリクトを解決する手段とならなければならない

p.255

会計担当者は単なる技術者ではなく、無害な帳簿係でもなく、現在のシステムの矛盾を明らかにするためだけでなくこれら矛盾を変革するために働かなくてはならない。

p.264

批判会計学者、トニー・ティンカーの章。

 

読書メモ: 『ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学』

 

ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学

ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学

 

面白い内容盛りだくさんだった。

○たいていの人はBGMに好意的だけど、40才以上の男性の中にはBGMを嫌う人がいるというのが面白かった。

BGMは(当たり前ですが)自分で選んだものではないので、 まわりの物事を自分でコントロールすることに慣れている中年男性はBGMを嫌う。

○音楽の訓練を受けたことがある人は語尾のピッチのわずかな変化を聞き取る能力が育ち、他人の感情に気付きやすくなる。

長調が楽しい、短調が悲しいというのは文化的に学習したものであるほかに、長調は楽しい会話と同様にピッチの振れ幅が大きい。短調は悲しい内容の発話と同様にピッチの振れ幅が小さい。

H30-2企業法 問題17 株式会社の事業譲渡

前提①: 事業譲渡については、会社法第467条に、株式会社がその株主総会の特別決議で承認を得なければならないケースが定められています。


●株式会社は、次に掲げる行為をする場合には、当該行為がその効力を生ずる日(以下この章において「効力発生日」という。)の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。

事業の全部の譲渡

②事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)

③他の会社(外国会社その他の法人を含む。次条において同じ。)の事業の全部の譲受け

事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約

⑤当該株式会社(第25条第1項各号に掲げる方法により設立したものに限る。以下この号において同じ。)の成立後2年以内におけるその成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得。ただし、イに掲げる額のロに掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合を除く。

イ 当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額

ロ 当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額

*③に掲げる行為をする場合において、当該行為をする株式会社が譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は、同項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。

 

ア: 最高裁昭和40年9月22日の判決によれば、事業譲渡において特別決議が必要となるのは、

「営業の全部又は一部を譲渡すること」=「一定の営業目的のため組織化され、有機的一体となって機能する財産の全部又は重要な一部を譲渡し、これによって、譲渡会社がその財産によって営んでいた営業的活動の全部または重要な一部を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限度に応じ法律上当然に競業避止業務を負う結果を伴うもの」をいいます。

つまり譲受会社が譲渡会社の事業活動を受け継がない場合は株主総会決議の手続きを必要としません。

アは正しい記述です。

 

イ: 事業の全部を譲渡しても譲受会社は当然に消滅しません。

イの記述は誤りとなります。


*会社の消滅事由はこちらにまとまっています。

会社の消滅とは -意味/解説/説明 | 弁護士ドットコムで法律用語をわかりやすく

 

ウ: 事業譲渡について会社法上特別の訴えの制度は設けられていません。

ウの記述は誤りとなります。


*事業譲渡が無効になった場合、契約当初から無効になります。

Q&A よくあるご質問 会社法 | 弁護士法人 淀屋橋・山上合同(法律事務所)

 

エ: 最高裁昭和61年9月11日の判決によれば、

「営業譲渡が譲渡会社の株主総会による承認の手続をしないことによって無効である場合、譲渡会社、譲渡会社の株主・債権者等の会社の利害関係人のほか、譲受会社もまた右の(事業譲渡の)無効を主張することができるものと解するのが相当である。けだし、譲渡会社ないしその利害関係人のみが無効を主張することができ、譲受会社がこれを主張することができないとすると、譲受会社は、譲渡会社ないしその利害関係人が無効を主張するまで営業譲渡を有効なものと扱うことを余儀なくされるなど著しく不安定な立場におかれることになるからである。したがつて、譲受会社である上告会社は、特段の事情のない限り、本件営業譲渡契約について右の無効をいつでも主張することができるものというべきである。」とあります。

 

エの記述は誤りとなります。

H30-2企業法 問題16 持分会社


ア: 会社法576条は持分会社が定款に記載すべき事項を定めていますが、その1項6条に以下のような定めがあります。

「社員の出資の目的(有限責任社員にあっては、金銭等に限る。)及びその価額又は評価の標準」

 

有限責任社員になろうとするものは、労務を出資の目的とすることができません。

アは正しい記述です。

 

イ: 持分会社の社員が退社するときは以下のような場合です。

 


①任意退社 (会社法606条)

持分会社の存続期間を定款で定めなかった場合又はある社員の終身の間持分会社が存続することを定款で定めた場合には、各社員は、事業年度の終了の時において退社をすることができる。この場合においては、各社員は、6箇月前までに持分会社に退社の予告をしなければならない。

・前項の規定は、定款で別段の定めをすることを妨げない。

・前2項の規定にかかわらず、各社員は、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる。


②債権者による持分の差押え(会社法609条)

社員の持分を差し押さえた債権者は、事業年度の終了時において当該社員を退社させることができる。この場合においては、当該債権者は、6箇月前までに持分会社及び当該社員にその予告をしなければならない。


持分会社の継続に反対した社員(会社法642条)


持分会社が解散した場合には、清算が結了するまで、社員の全部又は一部の同意によって、持分会社を継続することができる。

・前項の場合には、持分会社を継続することについて同意しなかった社員は、持分会社が継続することとなった日に、退社する


④会社の設立の無効又は取消しの原因となる社員の退社


持分会社の設立の無効又は取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合において、その無効又は取消しの原因が一部の社員のみにあるときは、他の社員の全員の同意によって、当該持分会社を継続することができる。この場合においては、当該原因がある社員は、退社したものとみなす。


⑤法定退社(会社法607条)


第607条 社員は、前条、第609条第1項、第642条第2項及び第845条の場合のほか、次に掲げる事由によって退社する。

一 定款で定めた事由の発生

二 総社員の同意

三 死亡

四 合併(合併により当該法人である社員が消滅する場合に限る。)

五 破産手続開始の決定

六 解散(前2号に掲げる事由によるものを除く。)

七 後見開始の審判を受けたこと。

八 除名

2 持分会社は、その社員が前項第5号から第7号までに掲げる事由の全部又は一部によっては退社しない旨を定めることができる。


持分会社の社員は死亡によって退社します。

 

イの記述は誤りとなります。

 


持分会社は、社員が死亡したとき当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができます。(会社法608条)

 

ウ: 会社法583条3項に、以下のような定めがあります。


無限責任社員有限責任社員となった場合であっても、当該有限責任社員となった者は、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務については、無限責任社員として当該債務を弁済する責任を負う。」

 

ウの記述は誤りとなります。


エ: 会社法637条に以下のような定めがあります。

持分会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって、定款の変更をすることができる。」


エの記述は正しいものとなります。

読書メモ: 『地図の進化論』

キーワード:「第2の黄金時代」「対話」「グーグル効果」

 

「なるべく専門用語を使わずに、かつ教科書的でないスタイルで執筆するというリクエストを編集者からいただき…」とあとがきにある通り、読みやすかった。

 

 

地図の進化論: 地理空間情報と人間の未来

地図の進化論: 地理空間情報と人間の未来

 

 


・デジタル化によって地図作りに第2の黄金時代が到来した。(ブライアン・マクレンドン) 第1次は大航海時代の地理的発見。グーグルマップ、グーグルアースが第2次をもたらした。デジタル化は地図の役割を大きく変化させうる。情報の伝達から視覚化へ、既知の情報の分析による未知の情報の提供へ。一つ一つの地図はプライベートでしかも使用する者との対話的なものに。


・そもそも言語と同じように地図は記号。地球という回転楕円体の一定の範囲を平面に落とし込むため歪み、簡略化や誇張という要素は入り込む。しかも地図は統計と同じく恣意的なものである。(『統計のウソをつく法(ハフ)』との対比。誰が地図を作ったのか?調査はどう行ったのか?隠している情報はないか?データから導かれる結論は適切か?)


・脳内地図(トールマン)、場所細胞(オキーフ)→グリッド細胞(モーザー夫妻)の発火=脳内GPS

本年度のノーベル生理学・医学賞の解説 | 神経科学学会

 


・女は地図が読めない?→

空間的能力の性差は生まれつきというより、社会的な性役割ステレオタイプにより経験の差が強化されている可能性(低年齢で性差は顕著に現れない)


・グーグル効果(スパロー)。ググれる知識は覚えなくなる。(パウンドストーン)。ミレニアル世代は「スーダンはどこか?」のようなググればわかる問題は苦手だが、「この地図上のどこに港を作ればいい?」問題は高得点だった。AIは測量は得意かもしれないが、地図の読解力をもって現実の課題を解決するのは容易ではなさそう。

 

 

●分布図・主題図を現実の問題解決(コレラの感染源特定)に活かしたジョン・スノー。彼の名前を冠したパブ、行ってみたい。

John Snow | Londonist

H30-2企業法 問題15 資本金・準備金

ア: 会社法445条4項に

「剰余金の配当をする場合には、株式会社は、法務省令で定めるところにより、当該剰余金の配当により減少する剰余金の額に10分の1を乗じて得た額を資本準備金又は利益準備金として計上しなければならない。」

と定められています。

アは正しい記述です。

 

イ: 会社法448条3項に、

「株式会社が株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において、当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないとき(…準備金についての事項の決定は…)「取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」とする。」

と定められています。

通常は減少する準備金についての事項(減少する準備金の額、資本金に組み入れる時はその資本金の額、減少の効力発生日)を株主総会普通決議で定めなければなりませんが、問いのケースでは実質的に準備金が減少しません。

イは正しい記述となります。

 

ウ: 減少する準備金の全部を資本金にする時、債権者異議手続は不要ですが、(会社法449条)株主総会の普通決議は必要となります。

ウの記述は誤りとなります。


エ: 資本金の減少の無効は遡及効がありません。(会社法839条)

エの記述は誤りとなります。

H30-2企業法 問題14 連結計算書類

 

前提: 

第4回:計算書類|会社法(平成26年改正)|新日本有限責任監査法人より、

連結計算書類は、有価証券報告書を提出する大会社に作成義務があるほか(会社法444条第3項)、会計監査人設置会社では、任意で連結計算書類を作成することができます(会社法444条第1項)。なお、任意で連結計算書類を作成した場合であっても、連結計算書類は監査役及び会計監査人の監査を受けなければなりません(会社法444条第4項)。

 


関東財務局によれば、

企業内容等開示(ディスクロージャー)制度の概要:財務省関東財務局

原則として次に掲げる有価証券の発行者は、事業年度ごとに有価証券報告書を提出しなければなりません。

金融商品取引所に上場されている有価証券

店頭登録されている有価証券(店頭市場)

• 募集または売出しにあたり有価証券届出書または発行登録追補書類を提出した有価証券

• 所有者数が1000人以上の株券(株券を受託有価証券とする有価証券信託受益証券及び株券にかかる権利を表示している預託証券を含む。)または優先出資証券(ただし、資本金5億円未満の会社を除く。)、及び所有者数が500人以上のみなし有価証券(ただし、総出資金額が1億円未満のものを除く。)

 

 

ア: 分配可能額の決定において基とする計算書類を選択することはできません。

アの記述は誤りです。

 


*単体上の分配可能額よりも連結上の分配可能額の方が少ない場合、分配可能額の算定を連結ベースで算定することができるという制度(連結配当規制)はあります。

メリットとしては、

子会社間における親会社株式取得の制限がなくなり、債務超過子会社を吸収合併する場合や吸収分割する場合に、株主総会での説明義務がなくなります。

 


参考: 第8回:連結配当規制|会社法(平成26年改正)|新日本有限責任監査法人

 

イ: 会社法444条第3項の内容です。

イは正しい記述となります。

 

ウ: 会社法444条第4項の内容です。

ウは正しい記述となります。

 


エ: 会社法444条第7項に、連結計算書類の内容及び監査の結果を定時株主総会報告しなければならない旨が定められています。

エの記述は誤りとなります。